WGC処理の相乗効果(超硬・ハイスともに効果あり)
加工表面層の熱処理効果(表面改質)
30~200μ(マイクロ)mの真球ビーズ(当課は40μm)を100~200m/sの早い速度でワークに垂直にぶつけるため、小球の運動エネルギーは衝突時「熱エネルギー」に変換する。
したがって、衝突箇所では、
- 【1】冷間鍛造が行われ、表面部の硬度アップ(ハイス Hv=850→1260)
- 【2】滑りがよくなる(クレーター状の凹凸)ことによる摩擦抵抗減衰効果が得られる。
面粗度均一効果
衝突箇所では、真球ビーズの衝突した跡が、クレーター状の窪みとなり且つ連続して行われるため、面粗度が統一され微妙な凹凸が均質化される。
SHK51の組織変化
SKH51焼入、焼戻し品にWGC処理を行うと、表面から約10μ(マイクロ)mの組織が微細化し、マルテンサイト化する。
表面硬度は810Hvから1200Hvに上昇し、表面の内部残留圧縮応力も300MPaから1400MPaとなる。
三次元測定による表面形状(粉末ハイス)
切削、研削品表面形状にWGC処理を行うと、綿状の表面形状が消滅し、円弧状の凹部となり、油膜切れを防止する。
尚、表面から10μ(マイクロ)m強化された組織となっている。